情報がありません
地下鉄が駅に到着する。
ホームが暗い。
天井の電気が消え、クーラーも止まり、
エレベーターもエスカレーターも動かない。
停電。
電車の中の蛍光灯と、非常口ランプで、
それほど真っ暗ではない。
それでも、
地下から早く脱出しようという心理が働くのか、
電車から降りた人たちは、小走りで改札へと向かう。
薄暗い階段を大勢が一斉に走り始めると、
どことなく恐怖感が走る。
自動改札機も精算機も、切符の券売機も動かない。
降りる人も、これから乗る人も、
「そのまま改札を通っていいの?」
「プリペイドカードへの記録は?」と、叫んでいる。
駅員さんは、
何を聞かれても、「情報がありません」の一点張り。
まだ復旧の見込みはわからなくても、
放送設備が使えなくても、
せめて乗降客が混乱しないように誘導したり、
声をかけることはできるはず。
事故や災害のトラブルの多い鉄道で、
そういうトレーニングはされていないのだろうか。
もっと大きな災害なら、どうするのだろう。
いざというときに頼るものがないとすれば、
自分で判断できるようにしておかなければ。
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