サービスの味つけ
東京の友達と久しぶりに会って、
「パリの朝市」でランチする。
ゆっくり話せるようにと、
友達が予約しておいてくれたお店。
メニューを選んだタイミング、
お皿が空いたタイミング、
店員さんのほうを見たわけでもないのに、
見事なタイミングで来てくれる。
彼女は、グラスを磨きながら、
素敵な笑顔を絶やさずに、
常にフロア全体を見渡している。
食事を終えて、友達が席を立つと、
店員さんはさりげなく
トイレのほうを手のひらで示している。
友達が尋ねる必要もなく、
食事中の他のお客さまにも気づかれることなく、
お店の雰囲気を損なわない。
他の方が席を立とうとすると、
彼女はそっと制止する。
そして、トイレが空くと、
出てきた人に気づかれないタイミングで、
次の方に目配せで伝えている。
ここまで絶妙なサービスは、初めて見た。
東京は急に冬が来たかと思うような冷たい雨。
入口の傘立てに立てかけていた私の折りたたみ傘は、
きれいに乾燥され、たたまれていた。
ぬれた傘をたたんでくれるなんて。。。
肌寒い外に出るときに、
あたたかいハートを受け取った気がした。
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