「顔貸して」
「顔貸して」というお願いで、
ひなまつりの夜、数名の女性が
友達の事務所に集まる。
メイクを勉強中の方が、
いろんな顔を相手に練習するために、
私たちは順番にメイクをしてもらう。
ふだんは、口紅とマスカラだけの私にはとても貴重な機会。
お道具もほとんど持っていないので、
テーブルに広げられたパレットに目が釘付けになる。
他の人のメイク風景を見るのもとても楽しい。
おしゃべりしながら、お菓子を食べながらすごしていても、
ブラシが入る瞬間は、手元を食い入るように見つめてしまう。
メイクを終えて鏡を見ると、1人1人の表情がふっと華やぐ。
メイクって、短時間で人をうれしい気持ちにできるのね。
素敵なお仕事だなぁと思った。
自分もできるようになりたいと思う気持ちとはうらはらに、
お風呂あがりの最低限のスキンケアさえもさぼって、
そのままベッドにもぐりこんでしまう。
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