無理に合わせなくていいよ
コーチングを受けてくださったベテラン経営者が、
おっしゃった。
「うちの若い社員は、何を考えているのか、
さっぱりわからん。
怒ったらすぐ辞めよるし、
ほっといたら、いつまでも仕事を覚えへん。
それでも今の時代は、奴らに合わせな、
あかんのでしょうね。」
ことばの端々や表情から、
会社をよくしたい、部下たちを育てたいという、
心からの思いが伝わってくる。
「無理に合わせようとしないでくださいね。」
相手のペースに合わせるのは、とても大切で有効なこと。
でも、自分の気持ちを殺してまで、合わせることが
目的ではない。
これまでのやり方で、
うまくいった経験もたくさんお持ちのはず。
それは、ご本人や会社の財産だから、
決して、否定しないでほしい。
ただ、それでうまくいかないときは、
別の方法もあることを知ってほしい。
新しい引き出しを増やすみたいな感覚で。
共通点を見つけたら、
心理的距離が縮まって、わかりあえる。
それは真実。
が、その逆は、必ずしも真実ではない。
つまり、考え方が違うからといって、
わかりあえないわけではない。
クリスティーナ・ホール博士の
NLPトレーナーズトレーニングで、
ミスマッチをどう活用するかという視点を学んだ。
頭でわかったつもりでも、
演習で何度も失敗しながら、学習した。
「何を考えているのか、さっぱりわからん。」なら、
聞けばいいだけ。
どこから、そんな発想が生まれたの?聞かせてよ、って。
聞いた答えに、同感できなくてもいい。
「ふ~ん。そんなふうに思う人たちがいるのか。」
そう思えたら、新しい世界を知ることができたということ。
たとえ、その世界が好きになれなくても。
勝ち/負け、正しい/間違い、ではなく、
ただ違いとして見ること。
私自身も、ずっと意識し続けたいテーマの1つ。
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