命のケアとコーチング
高野山大学の井上ウィマラ先生の、
スピリチュアルケアの講演を聞いた。
医療関係者の立場から見た命、
心理療法家の立場から見た命について、
考えるという試みが進んでいるらしい。
私が最初にコーチングに興味を持ったのは、
ターミナルケアということばがきっかけだった。
7年前に大好きだった祖父が亡くなる前に、
ゆっくりと優しく話しかけると、
元気だったときと同じように話し始め、
目が輝くのを、この目で見たから。
その命の輝きが忘れられなくて、人の話を聞く仕事についた。
講演の中で強く印象に残ったのは、
ネガティブな感情や激しいことばは、
排泄物のようなものという考え方。
看護者が、排泄物や嘔吐物を丁寧に取り除くように、
ネガティブな感情を上手に受け止めることによって、
本人が、その背後にある悲しみに自分で気づくように励ます。
その人のスピードで、その人が持つ命の強さを引き出すという。
コーチを生業にしていると、どんどん直感が強くなる。
でも、クライアントさんが気づく前に指摘するのは、
コーチの仕事ではない。
たとえそれがどんなにぴったり当たっているとしても。
相手の中で、条件や状況が整うまで待つこと。
シンプルだけど、パワフルな姿勢。
自分の心をいったん脇において、相手を心の底から信じきる。
コーチングやNLPを扱う者として、
大切なものを思い出す時間になった。
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