誰も知らない
ずっと気になっていた映画「誰も知らない」をDVDで見た。
誰も知らない / 柳楽優弥
ありえない作り話と思いたい設定なのに、
主役の柳楽優弥くんの名演に、
すぐ近くでふつうに起こっている
日常的なドキュメント映像のように思えてしまう。
それぞれ父親が違う幼い4人兄弟だけの生活。
警察や市役所に相談することをすすめられても、
「そうしたら、4人が一緒に暮らせなくなる」と
妹や弟たちの面倒をみようとするお兄ちゃんの
達観したような表情が切ない。
出生届を出していないと、
小学校や中学校に行けないだけでなく、
そこに生きていることを、誰も知らないし、
ひっそりと亡くなったことも、誰も知らない。
生きていても、いないのと同然で、
生涯を終えても、もともといなかったのと
世の中的には何ら変わらない。
届出だから、そういうものかと頭でわかっても、
1人の人間が確かに生きて、死んでいくのに、
1つの命なのに、
そんなことがあっていいの?と混乱する。
いい映画と言っていいのかわからないけど
心にずしんと残る作品だった。
ご無沙汰しております。
私も少し前に観ました。
ありえない!と思うけれど、実話がベースになっているとか…。
長男にすべてを任せてしまう母親の心理が一番気になりました。
「信じられない」と思う一方、
「子どもはもう大きくなったからこれくらいできるだろう…」と
自分の都合のいいように判断してしまう心理は、
程度の差こそあれ自分にもあるかも…と震撼としてしまいました。
投稿: chisako | 2009.07.17 14:00
chisakoさん、ありがとうございます。
お母さんならではの視点、なるほどなぁと思いました。
過保護すぎず、過信しすぎず・・・子育てに限らず、難しいですね。
投稿: まこ | 2009.07.18 00:34