「吉越式会議」に身をひきしめる
元トリンプ・インターナショナル・ジャパン社長の
吉越浩一郎さんの「吉越式会議」を読んだ。
「吉越式会議」 吉越浩一郎著 講談社
目次やオープニングから、
会議を減らす、短くする、
外部のファシリテーターなんてとんでもない、
部下を褒めようなんて笑い話、
パワーポイントの会議資料は愚の骨頂、などと
世の中の会議本へのアンチテーゼが並ぶ。
コーチングや会議ファシリテーションをしている
身としては、耳が痛いところも多い。
が、表現は過激でも、
よく読むと、おっしゃっていることの1つ1つは
吉越さんが現場で積み上げてこられたことに
基づく骨太な哲学。
会議は、「決める場」
1議題2分で、聞きたいことをどんどん聞き、
その場で答えられないことはデッドラインを決めて、
解決していく。
毎朝90分の会議で、40テーマを扱う。
重要かつ緊急に陥りやすい個人視点ではなく、
緊急ではないけれど最重要な、
会社視点のプライオリティで次々デッドラインを設定する。
そうして、仕組みをつくり、マニュアルをつくり、
自立した「個」としてのリーダーシップが育っていく。
見学者やマスコミからは、「吉越劇場」と言われ、
特殊なシステムのように言われることもあるが、
吉越さんは、最初から一度に全部しなくていいと
温かく励ましてくれている。
この本の表紙の、素敵な笑顔で見守ってくれて
いるかのように。
真似できるところは「徹底的に」真似して、
小さなところから続けていくこと、
成功するまで続けることが大事だという。
外部から会議に関わるコーチの身としては、
やはりファシリテーターが必要と思われるよう、
居心地がいい場で、かつ、結果の出る会議を
追及しなければ!と、身をひきしめた。
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