トップの本分
神戸大学で開催されたワークショップ、
「組織変革、組織開発、意識改革」に参加した。
金井教授に憧れて、
一時期は本気で社会人大学進学を考えた私にとって、
憧れの場所で学べるだけで、テンションが高まる。
いすず自動車のかつての風土改革がテーマで、
金井教授のコーディネートのもとで、
コンサルタントの柴田昌治さん、
人事で改革を首謀(?)された北村三郎さん、
当時の社長の稲生武さんが、
それぞれ講演され、パネルディスカッションが行われた。
特に私が感銘を受けたのが、稲生さんのお話。
技術者魂を強くお持ちの70代の稲生さんが、
「経営はハートの問題だ」と熱く語られる。
組織が変わるために最重要なのは、「トップの本分」。
経営の勉強をせずにトップのポストにつくので、
1~2階層下の部課長の仕事をしてしまいがち。
当然うまくできるから、
「さすがですね」と快感になり、落とし穴になる。
稲生さんは当時、柴田さんに
「トップは、「誰が決めるのか」を決めてください と
言われたという。
決断するという成長のチャンスを独占してはいけない。
会社がなくなるかもしれないという大変な修羅場を
大変な思いをしながら超えてこられたからこそ、
一言一言が重く、深く、
ストレートなメッセージに愛情がたっぷりこもっている。
同じことばでも、誰が言うか、どれだけ本気で言うかで
伝わり方が違うことも、改めて体感した。
会場で直接お話をうかがえた貴重な機会に、
心から感謝します。
« 家族とのコミュニケーショントレーニング | トップページ | 人は成功体験で成長する »
コメント