高尾隆先生のインプロで、つながり続ける姿勢を学ぶ。
「インプロする組織」の著者のお1人、高尾隆先生の
インプロワークショップに参加した。
本に描かれたワークショップ風景がとても柔らかい空気感で、
組織の中の人にも納得してもらいやすい解説もあって、
高尾先生の場を見てみたい好奇心に駆られた。
「インプロする組織」 高尾隆・中原淳 著 三省堂
一番印象深かったのは、
高尾先生が、参加者の状態を常に細やかに読みとられて、
「ステイタス」を使い分けながら、
さりげなく繊細に場を創っていかれること。
これまで何度か参加したインプロでは、
オープニングからテンションが高い先生が多くて、
身体を動かすことが苦手な私は、
インプロにかなり強烈な苦手意識を持っていた。
高尾先生は、人懐っこい笑顔で約30人の前に立ち、
ばらばらの参加者の様子を読みとって言語化しながら
場を包み込むように、ゆるやかな語りから始められて、
少しずつ、私の身体の緊張がほぐれるのがわかる。
決して相手を脅かさず、安心感を醸し出しながら、
目の前の相手を場に招き入れていく。
指示を出す場面、学術的な解説をされる場面では、
穏やかさの中にも凛とした空気を創られて、
芸術的な美しさと権威を感じさせる。
インプロでは、立ち振る舞いで創られる関係性の上下を
「ステイタス」という概念でとらえるらしく、
教師は場面によってステイタスを使い分けることが重要と
おっしゃったのが、大きな収穫になる。
決して、
立場が上だから、上からモノを言うとか、
弱いから、お願いする立場だから、下手に出るのではなく、
相手の様子や、相手の身体が発するメッセージに応じて、
少し上げたり下げたりして、関係を創っていくという。
自分に焦点が当たると委縮してしまいがちだけど、
友人やクライアントさんのためならがんばれる私にとって、
この考え方は、うまく関係性を創るためのヒントになった。
相手とより深くつながるために、
相手を全身で観察して、相手が望むことを探って、
自分の接し方を調整する。
そう思えば、自分がとても解放されて、自由でいられる。
これを、常に続けていけるかどうかがポイントだと思う。
チャレンジングな課題だけど、
相手とつながり続けていられるため、と思えば、
モチベーションがグッと上がるテーマになる。
深い学びとともに帰宅すると、強烈な睡魔がやってきて、
目覚めると23時すぎ。
5時間以上も爆睡して、きっと脳に深く刻まれた・・・はず。
« 桜とネイル | トップページ | 変化の美しさを桜に学ぶ »
コメント