「her/世界でひとつの彼女」から、人への期待を考える
DVDで「her/世界でひとつの彼女」を観た。
人工知能のOSが彼女という設定を知ったときには、
ありえないSF的なストーリーと思っていて、
軽くコメディを楽しむつもりで見始めた。
ところが、主人公の男性が、
スマホのカメラで外の世界をOSの彼女に見せながら
会話をしている怪しげな行動のはずなのに、
人工知能の彼女の声の喜怒哀楽に真実味があって、
妙にリアルな世界に思えてくる。
人工知能のOSは、
PCやスマホのデータ、つまり日常の発言や行動を
全部知っているので、
好みにあう理想的な会話をしてくれる。
そりゃ、それは理想の彼女・彼氏になるでしょう。
実は私たちは、現実世界でも、
パートナーや家族、友人、仕事仲間などに、
無意識のうちに、
このOSのように何も言わなくても察してくれて、
自分が喜ぶ行動をとってくれることを勝手に期待して、
勝手に失望したり怒ったりしているのではないかと思い、
この映画は、一部のマニアックな人のお話ではなく、
普遍的な心理をついているのでは?と思えてきた。
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