映画を観たような読後感
好きな作家さんの辻村深月さんの「朝が来る」を読む。
読み始めると止まらなくて、一気に読み切る。
「朝が来る」 辻村深月 文藝春秋
産むことが叶わない女性と、
育てることが叶わない少女。
それぞれの人生を、
とりまく環境や人間模様を心情豊かに描きながら、
徐々にクロスさせていく。
辻村深月さんの筆にかかると、
女性の清濁入り乱れる感情描写はリアルで、
映画を見ているように映像がくっきりと浮かんで、
相反する立場の女性の両方に同時に感情移入してしまう。
ラストシーンは、
主人公の女性の、優しさと強さに心を打たれる。
なぜ? この先どうするの?と、
現実離れした結論のように感じられるのに、
彼女なら、なんとかするのだろうなぁと思えてしまう。
一筋の朝日が差し込むような読後感。
あ、だから、少女の名前は「ひかり」?
この先の人生も困難が待ち受けていそうな少女だから、
一筋の光を信じて生きていけますようにと、
知り合いの女性の人生を祈るような気持ちになる。
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