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2015.12.30

「回遊魚」職

Nikkei_2 私が会社員時代に
一番楽しく働いていた組織は、
こういうところだったのかと、
この記事を読んで思った。

  米巨大企業の超エリートは「カツオ型」社員


全社の知を扱う
超エリートではなく、
事業部の中だけど、
私が長く所属していた部署は
製品を商品化するための活動を推進するところで、
社内をあちこち飛び回るのが仕事だった。

開発リーダーの席に日参して最新情報を仕入れ、
何か動きをキャッチするたびに、
開発の実験室、品質保証、生産管理、物流、営業と
建物を渡り歩いてキーパーソンを追いかける。

ほとんど自分の席にはいない。
上司も先輩お2人もいつも飛び回っていて、
4人の机が並ぶ居室は、ほとんど空っぽだった。


毎日がイレギュラーで、
誰が知っているか、誰が解決できるか、
何の情報があれば前に進むか、裏技はないか、
情報を集めては、知恵を絞り、人を集める。

私は技術者ではないので、答えはわからない。
議論される内容も、実は理解していない。

それでも、必要なタイミングで、必要な人を集め、
必要な答えを出せるように采配をふるうことが
求められていた。

わけがわからないお仕事だなぁと思いつつ、
それがなぜか、私の性分に合っていた。

今思えば、コーチ、ファシリテーター的だったかも。


「○○さん、今日は帰らないでくださいね。」と、
各部署のキーパーソンに予告して回り、
対策検討の場をセッティングする。

こんな業務手順はマニュアル化が難しくて、
退職するときは、
「こんなときはこの人に聞いてね!リスト」を
作ったのを思い出した。


まさしく、「Who knows what」。
「回遊魚」職、あのころの私たちにぴったりの表現。
退職して12年たって初めて、
自分が担当していた職種を理解した気がする。

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コメント

今日の日記、ものすごく刺さりました!
今の僕の仕事の成果も「人を動かすこと」です。
結論が出てひとたびダイナミックに動き出すと満足感一入ですよね。
そんなとき、まこさんは甘いものがご自分へのご褒美だったんでしょうか。
僕は、決まってセブンスターと缶コーヒーでした。

来年も楽しく拝読させていただきます。よいお年を。

ご愛読ありがとうございます。いいお仕事されているのですね。
いろいろ手を尽くしてうまく回り始めると、喜びが大きいですよね。
当時の私のごほうびは、尊敬する上司のH次長に報告して、「そうか」「おう」と短い言葉と笑顔をいただくことだったかもしれません。

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