TVプロデューサーの講演でインタビューの技を聴く
先日、TVプロデューサー
榛葉健(はばたけし)さんの
「たった1度のインタビューで
本音を引き出す技」の
講演を聴く。
2003年に阪神タイガースの
リーグ優勝後に勇退された
星野仙一さんから
なぜ逆指名を受けて単独インタビューできたのか、
なぜ誰にも明かさなかった本音を引き出せたのか、
秘話、裏話を聴かせていただく。
話された内容は、オフレコで非公開に、というお約束で
ここには書けないのがとても残念。
ポイントを上げると、
逆指名を受けるほど心を動かしたのは、
勇退の時のTV番組が、「人間」ドキュメントになっていて、
なぜ弱いチームに心を寄せるのか、丁寧な取材を重ね、
貴重な過去の映像や決定的な瞬間を撮っていたこと。
インタビューで本音を引き出せたのは、
通常の質問をしたあと、
わざとありえない質問(=変化球)を投げて、笑ってもらい、
その後、がらりと雰囲気を変えて核心を突き、
沈黙を貫いてカメラを回し続けたこと。
スポーツコメンテーターとしても活躍され、
サービス精神も旺盛な星野さんは、
沈黙では番組が成立しないことを熟知されているので、
ぎりぎりのところで今後を示唆するコメントをされた。
お話をうかがって、
阿川佐和子さんや藤沢久美さんなど、
尊敬する名インタビュアーさんたちに共通するのは、
丁寧な下調べを徹底されて、
当日は、いったんそれを横において、
目の前の相手に集中して心の動きに寄り添って
聴かれていることだと思う。
わかっていても難しい。
だからこそ、
コーチングや打ち合わせで聴く仕事をする私には、
こうやって時々プロの心構えに触れて、
何度も自分に言い聞かせる機会がありがたい。
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