新人公演で、経験と役割が人を育てると実感する
大好きな宝塚月組の
「NOBUNAGA」の
新人公演に行く。
主演のありちゃん
(暁千星さん)は、
初々しさと力強さの
バランスが、
向こう見ずな信長の
イメージに似合う。
初主演のころは
幼いイメージが強かったのに、
主演を重ねるたびに存在感が増していて、
和物の立ち回りもダンサーらしく鮮やかで、
最後まで勢いあふれる歌も剣さばきも、さすが。
妻木とのラブシーンも色っぽい。
経験と役割が人を育てるのだなぁと実感できるから、
宝塚の新公は見逃せない。
これでまだ研5。これからますます楽しみなスターさん。
本公演と同じ大野先生が新公も演出されていて、
歌詞は、「私の中に龍がいる」のままだったけれど、
ラストシーンの決めセリフは、
「暁の彼方へ!」と新公ならではのアレンジで、しびれる。
他のスターさんたちも、かっこよく、役者揃い。
れんこんくん(蓮つかささん)と海ちゃん(海乃美月さん)の
97期のお2人が、とにかくうますぎる。
れんこんくんは、頼りなく見せるシーンは甲高い声で、
バテレンさんたちにのせられるシーンは少しばかっぽく、
存在感を示すシーンはどっしりと、使い分ける。
海ちゃんの妻木は、前半は従順な家臣として控えめに、
アヘンを吸わされた後は、動きも表情も妖艶で色っぽく、
あまりの美しさに目を奪われる。
冒頭シーンでは、
颯希有翔くんの美しい声のソロが響きわたる。
本公演を1度観たときは、登場人物を把握するのに忙しく、
今川義元、こんなに名場面だった?と改めて認識する。
注目しているあちくん(輝生かなでくん)も大健闘。
髭がとれそうだったのは残念だけど、眼光鋭く妖しげで、
迫力あるセリフと歌で、存在感もあり、清潔感もある。
秀吉と明智光秀の名コンビは、
96期どうしの春海ゆうくんと夢奈瑠音ちゃん。
夢奈瑠音ちゃんの光秀は、立ち姿も美しく、
ソロも透明感のある声がのびやかで聴きほれる。
春海ゆうくんは、ぐっと精悍でかっこよくなっている。
名コメディエンヌの佳城葵くんは、今回も名演。
かわいらしく、あちくんのロルテスを振り回し、
2人の掛け合いの歌も声が合っていて、聴かせる。
本役のもっくん(貴澄隼人さん)が演じた癖のある役の
弥助の風間柚乃ちゃんは、独自の役作りで味わい深く、
たくましく演じきる。
他の象使いが、美女バージョンに変わっていたことも、
男らしさが際立っていた。
君島十和子さんのお嬢さんとして注目を集めた
研1の蘭世惠翔くんは、かわいらしく象と対峙し、
会場の笑いを誘う大物ぶりを披露された。
最後のご挨拶は、
長の春海ゆうくんは落ち着いて大人っぽく、
主演のありちゃんは、テンション高く元気いっぱいに、
この対比も楽しい。
貴重な新人公演を見せていただいて、
月組さんをこれからもいっぱい応援します。
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