« 目で意思表示 | トップページ | 告別 »

2016.09.05

4:20からの長いお別れ

 ~私の備忘録として記したため、公開は迷いましたが~

4:20。
父が旅立ったのは、おそらく深夜4時前のはず。
でも、当直医が時計を確認した時刻が、
正式な記録となります。

最近は、いつでも時間を空けられるように、、
自宅で作業できるときに資料作成業務を集中させていて、
この日も深夜3時すぎまでPCに向かっていました。

スマホのアラームを設定し、横になろうとした瞬間、
電話が鳴り、母の名前が画面に表示されます。

タクシーを手配し、10分後には自宅を飛び出しましたが、
私が到着したときには、父は穏やかに眠りについていました。
まだほんのりと体温が残っています。

お疲れさまでした。。。と惜しむ間もなく、
「すぐ葬儀会社に連絡してください。」と言われ、
5:30には父とともに病院を出ました。

少し遠回りして実家の前を通っていただいて、
6時すぎに会館に到着するとすぐ、
日程の相談が始まります。

翌々日の水曜日が友引で、
その翌日の4日めにかかると「4(死)をまたぐ」というらしく、
いきなり約12時間半後にお通夜、翌日お葬式という、
なんとも慌ただしいスケジュールに決まります。

せつないけれど、
元気だったころのように整えていただいた父の顔が
まだきれいなうちにお見送りできることを心の支えに、
大急ぎで準備に走ります。

タクシーで実家に戻り、
親族に連絡したり、写真や棺に納めるものを探したり、
私の翌日のお仕事の変更をお願いする連絡を入れたり、
次から次へ、なすべきことが多すぎて、
良くも悪くも、感情や感覚が動く暇がありません。

葬儀会館に戻って、詳細の打ち合わせ。
矢継ぎ早の質問にとまどいながら答えるうちに、
あっというまにお見積りが完成します。

時間と戦いながら、自宅に喪服を取りに帰り、
変更がきかない当日の講座を
喪服のワンピースの上に白いジャケットを羽織って
何事もなかったように終えて、
葬儀会館にまた戻りました。

昨日、三重から日帰りでお見舞いに来てくれたばかりの
叔母夫婦が駆けつけてくれていて、
父の湯灌はほぼ仕上げ段階でした。
葬儀会社の方に1つ1つ教えていただきながら、
三途の川を渡るための杖や草鞋などを納めました。

別室に案内され、パンとコーヒーをすすめられ、
昨夜から何も食べていないことに気づきましたが、
気が張っていると、何も入りません。

既に通夜式の30分前で、手順の説明が始まります。
「ご挨拶は、昌子さまからいただきます。」って。
あら……いつのまにそんなことに。

通夜式を終え、
久しぶりに顔を合わせた親族の話を聞きつつ、
隣室の父に時々お線香をあげに行きながら
長い長い通夜振る舞いを終え、
片づけを終えると、日付が変わっていました。

社会人のキャリアを秘書職で始めたこともあり、
昔から、参列もお手伝いも何度も経験していますが、
当家の立場は初めてで、あまりにも忙しい。
感情を味わう暇がないのは、
家族にとってはありがたいシステムなのかもしれません。

« 目で意思表示 | トップページ | 告別 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 4:20からの長いお別れ:

« 目で意思表示 | トップページ | 告別 »

プロフィール

  • ひとのわ 福住昌子

    ひとのわは、
    ビジネスとこころの
    パートナーとして、
    人材育成、
    組織・チームづくり、
    コミュニケーションに関する
    コーチング、
    コンサルティング、
    参加型研修・講演を
    通して、
    一人ひとりが持っている
    大きな力を引き出し、
    組織やチームのビジョンも
    個人の夢や目標も
    叶えられるよう、
    全力で支援します。

    ・中小企業診断士
    ・国際コーチ連盟認定プロフェッショナルコーチ(PCC)
    ・CRRグローバル認定プロフェッショナル・システムコーチ(ORSCC)
無料ブログはココログ