始める前に終わりを考える
私は、直接商店街を支援する
機会は少ないけれど、
商店街の中の個店さんの
ご相談は時々あるので、
ヒントを得るために、
先週半ばに開かれた、
流通科学大学商学部
石原武政教授の講演
「商店街のあり方を考える」
を聴きに行く。
石原教授は、冒頭から「暗い話ですよ。」と宣言されて、
厳しい現実を、いくつかの事例を使って紹介される。
過去に、商店街組合などの単位で融資を受けて
アーケードなどのハードに投資して、
老朽化して不良資産となって、
撤去費用に困っているところも多いという。
私の仕事に関連づけると、
経営相談を受ける時、経営者さんや創業者さんに
「どうしようもなくなる前に、来てくださいね。」と
今でも私はよく声をかけている。
早めに相談してもらえると、打てる手が多いので、
一番いい選択肢を選べるから。
今回のお話を聴いて、さらにその前に、
始める前に、やめることを考えておくことも
強調したほうがいいなぁと思った。
新しい設備を導入するときは、
便利になるハッピーなイメージを描いて、
購入費用の調達計画を立てる。
維持管理、修理コストを考慮していればいいほうで、
廃棄コストまで考えることは、たいてい忘れてしまう。
元気なうちに、廃業のことを考える。
新しい設備を入れるときに、廃棄のことを考える。
新しいサービスを導入するときに、廃止のことを考える。
大事なことを考えるきっかけをいただいた。
« 言葉の錬金術師のお話を聴く | トップページ | 価格はマニフェスト »
コメント