昔話を経済学で斬った本
「昔話の戦略思考」梶井厚志 著 を読む。
昔話や落語と経済理論を結びつけて
解説するという趣向の本。
浦島太郎では、
乙姫さまや案内する亀の説明責任について
問題提起する。
舌切り雀では、
おじいさんのときは、
大小のどちらのつづらにも宝物が入り、
雀の舌を切ったおばあさんのときは、
どちらにも毒蛇が入っていたのではないかと
仮説を立てる。
経済学者ならではのおもしろさを感じたのは、
わらしべ長者。
ものの交換価値の観点から、
何も苦労せずに屋敷を手に入れたのではなく、
わらにアブを結んでおもちゃをつくる工夫をし
病に倒れた馬が亡くなるリスクをとって、
反物と交換したと説く。
これは1対1の交換だから成り立つことであり、
全員が持ち寄って一堂に会したら
わらしべには見向きもされないと指摘する。
多少無理な解説があるお話もあるけれど、
この着眼点は参考になる。
私が友人と一緒に宝塚の舞台を見ては
人材育成や組織論を語っているのも
いつかどこかで誰かの役にたつかなぁ。
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