身につまされる「終わった人」
知人からすすめられて、
内館牧子さんの「終わった人」を読む。
学生時代から低迷や失墜を認めたくなくて、
強い自信で自分の力を見せつけ、見返し、
見栄を張り続けてきた男性が、
定年退職を迎えてもなお、
家族や女性、仕事に、もがき続ける。
かっこ悪い自分を隠そうとすること自体が
そもそもかっこ悪い。
痛々しい。
けれど、他人事じゃない。
個人事業の私には定年はないけれど、
どこかで自分で身を引く必要はある。
自分で冷静に見極められるのか、
今でもオフは一歩も外出しない日があり、
無趣味で習い事やスポーツも苦手な私が
どうやって1人で毎日を過ごすのか、
退屈な日々が容易に想像できるだけに
身につまされる。
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