「ジキル&ハイド」とシステムコーチング
「ジキル&ハイド」を観ました。
解離性同一性障害を題材とした原作は
心理学の講義でも習っていたので、
1人の役者さんが舞台でどう演じ分けるのか、
興味を持っていました。
主演は、石丸幹二さん。
圧倒的な存在感と歌唱力に息を呑みます。
特に終盤、
ジキルとハイドをワンフレーズごとに切り替えて
葛藤を表現する場面は、
観ている私も呼吸を忘れそうになるほどに
引き込まれます。
これまで他のミュージカルで観て大好きな
宮澤エマさん、田代万里生さん、福井貴一さんなど
実力派揃いの舞台で、
目にも耳にもぜいたくな作品です。
この作品のヒロインは、
宮澤エマさん演じるフィアンセではなく、
笹本玲奈さんが演じる娼婦ルーシー。
この2人の対比が鮮やかで、
2人だけで歌い上げる歌も大迫力で切ない。
宝塚ファンの私は、
七瀬りりこさんの美声のソロを少し聴き、
美麗さんも美しいお姿で熱演されていて、
卒業された方のご活躍を見るのもうれしいです。
誰の心にもある善と悪。
悪い心を消し去ることができないのなら、
外からは完全に善人にしか見えない人の
悪の部分はどこにいってしまうのでしょう。
そんなことを、
大学時代に河合隼雄先生の講義で聴き、話し合い、
考えたのを思い出します。
河合先生は、光が強すぎると影も濃くなり、
その影は自分ではなく、
家族の誰かが引き受けることも多いとおっしゃって、
家族療法の説明をされていました。
今私がシステムコーチング(ORSC:
Organization & Relationship Systems Coaching)や
ブリーフセラピーに惹かれるのは
そういうこともつながっているのだなぁと
舞台を観た後に考えさせられました。
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