発言のモノサシ
ほぼ日刊イトイ新聞の
糸井重里さんのコラム「今日のダーリン」
翌日になると読めなくなるので、
長めに引用すると、
書き出しが、
「だれもかれも、全員が満足することなどありえない。」
から始まって、
なにかを言えばくちびるが寒いと、
みんなが知ってしまったせいで、
人は、だんだんとものを言いたくなくなってくる。
語るのが商売でなにか言ってる人やら、
じぶんの正義感みたいなものを信じきっている人が、
ますます声を大きくしていくばかりになる。
なにを言っていいのか、なにをしていいのか、
どこででも通じるルールもコツもないようだ。
「ネットって怖くないですか?」と、ぼくに訊く人が、
それなりにたくさんいることも、実によくわかるので、
ぼくが、なにかを言ったりやったりするとき、
モノサシのようにしている「問いかけ」を紹介しておく。
「わたしが、あなたに、なにか迷惑をかけましたか?」
ポイントは、「わたし」と「あなた」を決めることだ。
「わたし」ではない他人のことは答えられないし、
「あなた」でない人の問題を、言われても困る。
SNSで誰でも発信できるようになり、
政治家や有名人の言動や
事件や事故の関係者に対して、
そこまで責める必要があるのかと思うほど
批判し、炎上する風潮は極端に思える。
一般人でも、何でもかんでも、
セクハラ、パワハラ、ブラックと言われると、
何も言えない、できない傾向が増えていく。
この糸井さんの「モノサシ」を1つの基準に、
そんなに迷惑をかけられていないことに
大きく騒ぎ立てず、
そんなに迷惑をかけそうなことでなければ、
周りに合わせず、思い切って挑戦したい。
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