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2019.02.11

「鏡の背面」で集団心理を考える

「鏡の背面」篠田節子著 を読み、
集団心理の怖さを描いた世界に
引き込まれる。


  ストーリーには直接触れませんが、   少し内容に触れるので、   読みたくない方はスルーしてください。


この作家さんがうまいなぁと思ったのは、
徐々に自分の判断がおかしくなっていく、
集団心理の描写。

クールな記者や疑い深い人たちでさえ、
奇怪な現象を集団で体験すると、
目の前で起こるの出来事や物音を
半信半疑ながらも、霊現象と感じたり、
怪しい人の発言を預言のように思ってしまう。

他人になりすまし、演技を続けるうちに、
だんだん本当の自分がわからなくなっていく。

言霊や、繰り返す習慣が人格らしきものを
創り上げていくプロセスが描かれていく。


現実の世界でも、
巧妙な詐欺事件や宗教的な集団など、
カリスマ的な人の発言を盲信し、
なんであの人が?というしっかりした人が
騙されている事件が時々報道される。

一度盲信してしまうと、
心霊でも何でもない発言、物音、現象が、
不思議な力のように思えてしまい、
勝手に引き寄せられていく。

犯罪に悪用するのは論外としても、
日常のマーケティングや商売にでも
この心理テクニックは広く応用されている。

好感度の高い有名人をCMに起用したり、
影響力の高い人に使ってもらったりして、
商品に良いイメージを持ってもらうのも
心理効果を狙ったもの。
私たちは、本当に良いものなのかどうか、
深く検証せずに、イメージで行動する。

環境や貧困の映像で不安や共感を募り、
寄付や買い替えなどの行動が促され、
マスコミ報道などでも、
政治家や有名人の発言の一部だけを
切り取って何度も繰り返し報道することで
世論を誘導されたりする。


楽しいお買い物やイベントに誘導されるなら
かまわないけれど、
危ないものには加担したくない。

自分の頭で判断すること、
流されずにとりあわない人たちの声にも
真摯に耳を傾けてバランスととること、など
気をつけないといけないなぁと
本を閉じた後もあれこれ考えさせられた。

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  • ひとのわ 福住昌子

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